チャオプラノイ原作シリーズを整理!

「GAP the series」をはじめとした数々の名作を生み出しているGL作家・チャオプラノイ(เจ้าปลาน้อย)のシリーズは、それぞれの作品が独立した物語でありながら、微妙に世界線が重なり合っています。

これは、彼の作品における独特の作風の一つであり、ファンにとっては細かいつながりを発見する楽しみひとつです。この記事では、微妙に重なり合っている世界線をひもといて解説していきます!

図でわかる世界線の重なり

図に書き起こすとこうなります。皆さん出会いすぎな件笑笑。

「GAP」と「Blank」

「GAP the series」のサム(Sam)と「Blank the series」のヌン(Nueng)は姉妹です。

「GAP」作中にもヌンは登場しており、物語の中でもサムにとって重要な役割を果たしています。このヌンが主人公の作品が「Blank」です。この2作品は完全に同じ時間軸の中の作品です。

「GAP」とその他の作品

「GAP the series」の作中で、サムとモンが旅行で滞在したヴィラを経営しているのが「Meta」のカップル、ジェン(Genlong)とアオイ(Aeoy)。

また、小説版のみのエピソードですが「GAP」のサムの歯痛を治療してくれたのが「Us the series」のパン(Pam)。

そして、この「Us」の歯科学生・歯科医パンは「Dream」の女優、ダワン(Dawan)と同級生。そしてこのダワンは同じく女優の「Apple」のカーン(Karn)と一緒に、これまた女優の「Affair」シアンプルンのMVに出演しています。

さらに同じく「Affair」でシアンプルンとカップルの医師ワンは「Blank」「GAP」のヌンとは友達同士(意味深)という関係。サムーヌン姉妹を起点に絶妙に重なり合う時間軸が一周しているのです。

すごいな~!!!この一周する中に駄作がほぼ無いのもすごい。

その他のチャオプラノイ作品の特徴

共通する社会背景

チャオプラノイの作品は、比較的裕福な家庭やエリート層のキャラクターが多く登場し、仕事や家族の期待との葛藤が描かれることが多いです。

まあ、これはわかる。結局、リアル社会で同性愛者であることがガチで問題になるのって、「一家の跡取りがいなくなる」とか「一族の繁栄に支障をきたす」とかその辺の家族の一員としての責務を明確に追及されるときですからね。代々守り継ぐべき資産や仕事がある家に生まれたら女性は結婚・出産は義務みたいなもんですし。

この辺は「GAP the series」で特にがっつり描かれてますよね。作中ではサムとモンは付き合ってHappy!で完結したけど、リアルに王族の末裔の家柄で資産もあるけど跡取り不在かも、みたいな家でサムとモンみたいに関係が認められることはまぁ無いでしょうから、「GAP the series」はリアルな視点(サムの祖母)も持たせつつ希望的な要素も持っていて、故に大ヒットに結びついたのかなあと想像しています。

継ぐものも何もないミドルクラス以下は正直、同性愛者だろうがお好きにどうぞってなりやすいし、比較的家族にも受け入れられやすいけど、それじゃドラマにならんわけで。自分の幸せを追求したいって感情と家族からの期待との葛藤を描いてこそのGL・BL作品ですから、わかりやすく葛藤を設定で示そうとするとカップルの一方はアッパークラスにせざるを得ないですよね。

テーマの共通性

禁じられた愛や身分差、社会的な立場の違いを超えた恋愛が、多くの作品で共通のテーマとなっている。

身分差・社会的な立場の違いを超えた恋愛がテーマになるのは普通の男女同士のドラマと変わらないですよね。何ならロミジュリとかあの辺から変わってない、恋愛を描く上ではお決まりのテーマみたいなものですね。身分差・立場の差なし・ドルクラス同士の恋愛だと高校を舞台にするものとかじゃないと盛り上がりに欠けてしまいますからね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?このように、チャオプラノイの作品群は、まるで同じ宇宙の中に存在するかのように緩やかにリンクしており、ファンにとっては作品同士の関係性を見つける楽しみがあるのが特徴です。

是非気になる作品を探してみてください!